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満洲建国大学物語―時代を引き受けようとした若者たち

『満州の地に葛藤した若者たち』
 「満州建国大学(以下:建大)」という存在を知ったのは、機動戦士ガンダムのキャラクター・デザインで著明な安彦良和の漫画『虹色のトロツキー』という作品であった。しかし、同作品では、建大については、作品の主要な部分を占めるものの、断片的なことしか分からず、このような書を永年にわたって探し求めていたので、手にした時は感慨深いものがあった。

 建大とは、満州事変を行った石原完爾が、「五族協和」を推進するため、日本・満州(中国)・朝鮮・モンゴル・白系ロシア人の秀才を集めて、軍国主義へと移行する日本そして傀儡国家「満州国」の中で奇跡的に設立された大学である。そして、マルキシズムの蔵書も自由に読むことができ、かの胡適やトロツキー、ガンジー等を建大に招こうという構想もあったというから、驚きを隠せない。

 設立当初は、日・満・朝・蒙・露の学生が自由闊達に大いに学び議論を交わし、お互いを研鑽しあったという。
 しかし、日中戦争や第2次世界対戦・太平洋戦線が、彼らの運命を大きく変えて行く。非業の死を遂げた学生も少なくない。

 戦後、冷戦を経て、北東アジアを巡る情勢は大きく変動し、建大の掲げた理想は少しずつではあるが、実りつつあるのではなかろうか。(楽観的かな?)北東アジアの恒久の平和と友好を着実なするものとする為には、今こそ彼らの葛藤を記憶にとどめたい。
 

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